続・23時のシンデレラ〜甘い意地悪なキスをして〜
「それはこちらが聞きたいな。星川社長から婚約破棄の連絡をもらった、そちらのお嬢さんは?」

顔は、颯とよく似ているが、表情が乏しく、声色も冷たい。

「あ、初めまして、綾乃美弥と申します」

「美弥さんね、私は、颯の父の安堂康二(あんどうこうじ)です。失礼ですが、颯とは?」

「美弥は、俺の婚約者だから」

颯が、すかさず返事をすると、康二は長い足を組んで、顔を傾けた。

「てゆうか、麻美との婚約破談の件でわざわざ、慌ててロスから帰ってきた訳?」

「いや、元々帰国予定でね、アウトレット建設の件もお前に任せきりだからな」

「信用ねぇのな。別にいいけど。てゆうか、さっきの婚約の話だけと、俺は、美弥と結婚するから」

「悪いが、それは認められないな」

ーーーーどきりとした。颯との事をお父さんが、すんなり認めてくれるとは思って無かったが、はっきりと口にされると、心はひんやりしていく。

康二が、煙草に火をつけると共に、颯がダイニングテーブル脇の縦長チェストから、ガラス製の灰皿を取り出し、ガンっとテーブルに置いた。
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