【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
「俺たちはまた婚約して、ゆくゆくは夫婦に…っ」

「なりません……何を言っているんですか?貴方はヘイリー様の婚約者です。ヘイリー様の婚約者である貴方が今更わたくしに何の用ですか……?」


カサンドラがエイヴリーの発言を無視して"ヘイリーの婚約者"を強調しながら問いかけるとエイヴリーは大きな溜息を吐いた。


「………あの女は、俺に相応しくないんだ」


吐き捨てるように言ったエイヴリーに、カサンドラは驚いていた。


「ヘイリーは我儘ばかり言って俺を困らせるんだ……それに俺が居るのに他の男に目移りばかり!!俺の魅力が分からない女なんて……塵だろう?」

「……!!」

「だからもうヘイリーと駄目になるのは時間の問題なんだ。安心してくれ!」


一体、何を安心すればいいというのだろう。
突っ込みどころが有り過ぎて、むしろどう返せばいいかカサンドラは分からなかった。

(どうしてこんなに言葉が通じないの……?)

慌てて部屋に入ってきた侍女や執事達が、エイヴリーに引き取るように言うが、エイヴリーは全く帰る気はないようだ。


「俺はカサンドラと婚約するまで、引く気はないッ!!」
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