【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
「大丈夫か!?ヴァレンヌ、怪我はないか?」
「………」
「バ、バレット様!?なんで……」
「僕が間違えていた……!ミランダとの愛は"真実の愛"なんかじゃない!!本当は偽物だったんだ」
「はぁっ!?」
「父上と母上に認められている君こそが僕に相応しい。僕にはヴァレンヌしか居ないんだ……婚約破棄は白紙に戻そう!これで元通りだね」
「ちょっと待ちなさいよッ!!話が違うでしょう…!?」
揉めだした御二人を見て、わたくしは大きな溜息を吐きました。
巻き込まれるのは御免です。
それにこんな大勢の前で喚いたら御自分の愚かさを見せびらかしているようなものでしょう。
(勝手にしろ…)
しかし、この場から去ろうとするわたくしの腕をバレット様が掴みます。
「……!?」
「さぁ行こう、ヴァレンヌ!僕は本当の愛に気付くことが出来たんだ」
「………」
「バ、バレット様!?なんで……」
「僕が間違えていた……!ミランダとの愛は"真実の愛"なんかじゃない!!本当は偽物だったんだ」
「はぁっ!?」
「父上と母上に認められている君こそが僕に相応しい。僕にはヴァレンヌしか居ないんだ……婚約破棄は白紙に戻そう!これで元通りだね」
「ちょっと待ちなさいよッ!!話が違うでしょう…!?」
揉めだした御二人を見て、わたくしは大きな溜息を吐きました。
巻き込まれるのは御免です。
それにこんな大勢の前で喚いたら御自分の愚かさを見せびらかしているようなものでしょう。
(勝手にしろ…)
しかし、この場から去ろうとするわたくしの腕をバレット様が掴みます。
「……!?」
「さぁ行こう、ヴァレンヌ!僕は本当の愛に気付くことが出来たんだ」