【短編集】婚約破棄から幸せを掴むまで
あの後、ミランダ様が何を企んでいるかを調べていると、どうやらわたくしに更に恥をかかせようと目論んでいたのです。
紹介したパートナーは当日来ずに、裏切られて落ち込むわたくしにバレット様との仲を見せつけて嘲笑おうとしていたようなのです。

下らない事ばかり考えているから、このような事になるのでしょう。


「ーー全部、貴女のせいよ!!」

「ご機嫌よう、ミランダ様」

「…ッ、貴女が公爵や夫人に言いつけたんでしょう!?私が拒否されるなんて有り得ないわッ!バレット様も"やっぱりヴァレンヌじゃないとダメなんだ"って言い出して…ッ!!」

「身に覚えがありません……邪魔なので退いていただけますか?」

「ふざけんなッーーこのっ!!」


ミランダ様が手を振り上げました。




ーーーーパシッ




「やめろ、ミランダ……!」


ミランダ様の腕を押さえたのは、なんとバレット様でした。
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