夢から始まるホントの恋
「大丈夫だけど。そこまで酷くなかったから。」
後ろを振り向きながら言う。
「はぁ〜…」
野沢が廊下の真ん中でしゃがみこむ。

ホント馬鹿だなぁ。私が勝手に転んだだけなのに。心配しちゃって。
「ふっ、ふははっ…馬鹿だなぁ」
思わず声に出てしまった。
「ちょ、何笑ってんだよ!馬鹿じゃねぇーし!」
野沢が笑ってる。弾けるような笑顔だった。
「馬鹿だよっ、この前小テストで7点だった癖に!」
野沢に向かってべーっと舌を出す。
「その情報、どこで入手したんだよ!」
「さぁーね」
私は後ろを振り返って走り出した。
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