夢から始まるホントの恋
落ちる。そう覚悟を決めたときだ。
ガシリと肩と背中を支えられ、強い安心感が走った。
痛くない___?
不思議に思い瞼をあげると、私の視界の上に通りかがりだと思われる野沢がいた。

「っ…!!何やってんだよ」
「なんで…」
思わず声が漏れる。
また助けてもらってしまった。こんなことが、前にもあった気がする。
肩に目をやると野沢の大きな手が添えられていた。
前にはニヤニヤする咲がいて、一発ホントに殴ってやろうかと思った。
野澤に支えられ、体制を整えると何だか気恥かしくなってきた。
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