略奪女子ネット村
踊り場で/お守り(?)





ヒサシはマユリのパンティーに挟まれていた茶封筒を手にした


「お前、これ…」


「ラブレターとかの手紙じゃないの。出してみて!」


マユリは既に立ち上がっていた


腰のスカートを整え、ヒサシの目を見ながら真剣な表情で、彼女は訴えるように言った







「はー?なんだよ、コレは…」


「お守り。あなたに持っててもらいたいの。…あの時のお礼で…」


「あのな…。あの時って、別にお前のこと、かわいそうだとか特別な気持ちでじゃねーよ。カン違いするなよ」


「それもわかってる。…先月、ケガしたんでしょ、野上君。部活で…」


「ああ、得意のジェット・シュートかましたら腰ひねりすぎて着地ん時にな。足首やっちゃったよ。おかげで新人戦外されてよう、参ったわ」


「もういいの?」


「ああ、今は完治してる」


「あなたの腰をひねってのシュート、有名だからさ。部外者の私だって知ってるくらいだから。ジェット・シュート、これからもどんどん投げて欲しいんだ。それで、ケガをしないようにって…」


「…」


”さあ…、何とか言えたよ。野上君の返事は恐いけど…”


マユリはこれもあらかじめシュミレーションして、何度もこの”セリフ”を練習をしていたのだ





< 12 / 47 >

この作品をシェア

pagetop