【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。
✱ ✱ ✱



「レイヤ、ご飯出来たよ?」

「ああ、今行く」

 それから二週間は、平和な日が続いていた。

 でもレイヤの想い人のことは、何も分からないままだ。
 時折誰かと電話で話している姿を目撃していたけど、レイヤには「仕事の電話だ」とはぐらかされてしまっていた。

 その想い人のことを知っている人がいるのは、確かだと思う。でもそれが誰かなんて、私は知りたくない。
 もしそれを知ってしまったら……私はどうなってしまうのだろう。

「今日はレイヤの好きな、かぼちゃのグラタンにしたよ」

「マジ?嬉しいわ」

 レイヤはかぼちゃが大好きで、私の作るかぼちゃのグラタンと、かぼちゃのスープが特に美味しいと喜んでくれる。

「かぼちゃのスープも……」

「もちろんあるよ」

 レイヤの言葉に遮るように、私は言葉を重ねる。

「アユリ、俺のことよく分かってるな」

「ふふ……当たり前じゃない」

 私たちは夫婦だもん。例え政略結婚だったとしも、私はレイヤと幸せになりたい。 
 だから私は、レイヤのために何でもしたいと、そう思ってる。

「いただきます」

「はい」

 レイヤはスプーンを手に取り、かぼちゃのスープを一口飲む。
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