【完結】離婚したいはずのお嬢様は、旦那様から愛の復縁を迫られる。


「……レイヤ? カナトは、なんて?」

 心配そうに俺のことを見つめるアユリに、俺は「カナトも、説明したら分かってくれたよ」と、ウソをついた。

「そっか。……良かったね」

 そんなアユリに、俺は「ありがとう。カナトと話をさせてくれて」とスマホを返す。

「……ううん。カナトは優しい子だから、ちょっとキツい言い方するかもだけど、許してあげてね」

 アユリもまた、弟思いだ。だけど、カナトのアユリへの愛は……ちょっとだけ違和感を感じるのは、俺だけだろうか?
 あんなに俺を拒絶するのは、まあ仕方ないとしても……。なぜかアユリを思い過ぎるような気がする。

 俺の予感が正しければ……だけど。もしかしたらカナトはーーー。
 いや、待て待て。そんなことあるはずがない。俺の考えすぎだ。
 そんなこと、絶対にあるはずがない。 ないさ。絶対に、そんなことーーー。

 カナトの言葉ばかり気になる俺は、カナトに拒絶される理由も同時に考えた。 
 でもアユリとの結婚を反対したり、俺のことをアユリに吹き込んだり。思えばその行動すら、違和感を感じる。

 まるでアユリから、俺を引き離そうとしているみたいに思える。そうとしか、考えられない。
 ……まさか、本当に?
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