お姉ちゃんになった私は、毒舌クール義弟を手懐けたいので。
地毛なのかな、触ってみたいな。
いやいやダメに決まってるっ!
だからせめてお顔を見たいのだけれど…。
「さ、触りまーす…」
っていうお知らせも後々考えるとおかしいような…。
けれども意を決した私は、そっと目の前の肩へと手を伸ばしてみる。
「っ……!!」
───ビクゥッ!!!
ガタッ!!ガタガタッ…!!
「えっ」
「はっ…?……は?」
私に気づくと、椅子から転げ落ちる勢いで距離を空けられる。
ヘッドフォンを乱暴に外して首にかけて、怪訝そう&鬱陶しそうな目が刺してくるようだ。
ええ、そんなに驚く……?
そこまで強く叩いたつもりはないし、というよりもその“この世の終わり”みたいな顔。
だとしても綺麗な顔してるなあ…と、ぼんやり考えてしまっていた。
「…だれ、」
「あっ、今日からお世話になる城崎です。お父さんから聞いてない…?」
「……あれ夢じゃなかったのかよ」