溺愛執事と極上生活
「━━━━毅登さん」

帰りの車内。
運転席の毅登に声をかける、風葉。

「はい」

「さっきの言葉……」
「え?」

「幸せにするって」
「はい」

「それはその……」

「風葉様が高校卒業したら、結婚しましょうね!」
風葉の言わんとしてることがわかり、バックミラー越しに微笑み言った、毅登。

「━━━━━━━私で、いいんですか?」

風葉の言葉に毅登は更に微笑み、車を脇道に止めた。
そして、後ろを振り返り言った。

「僕は、風葉様でないと幸せになれません。
僕にとって、貴女はご主人様で、愛しい女性です!
風葉を誰にも渡さないし、一生放れません!」

風葉は瞳を潤ませながら、大きく頷き「はい…!」と微笑んだ。



二人は屋敷に帰り、喜一郎の部屋に向かった。

喜一郎の向かいのソファに座る風葉と、その後ろに控える毅登。

二人の表情に、喜一郎が言った。
「風葉もやはり“自分で”将来の相手を見つけたんだな」

「お祖父様…」

「葉月もそうだった。
国崎と一緒に、今のお前達みたいに挨拶に来たんだ。
国崎は、葉月の専属執事でな。
……………ほんと、そっくりだなお前達は……!」

「お祖父様。私は将来、毅登さんと結婚したいと思ってます」
「旦那様。
風葉様を、幸せにします!
どうか…………」

「「認めていただけないでしょうか?」」
毅登と風葉は、声を揃えて言った。


「…………勝手にしろ」

喜一郎はただ一言…そう言って、少し微笑んだ。




そして、風葉の部屋に戻った二人。

「風葉様…好きです…愛してます……」
ソファに座った毅登が、膝の上に風葉を座らせ頬を擦り寄せている。

「フフ…くすぐった…い…」
身をよじる、風葉。

「風葉様、キスしたいです」
「……………はい//////」

口唇をなぞった毅登の顔が近づき、口唇が重なった。
次第に深くなって、風葉が毅登のジャケットを掴む。

「ん…風葉様…可愛い……興奮します……/////」
頬や額に、啄むキスを繰り返す。

「毅登さ…/////もっと…」

「フフ…風葉様も、興奮してきました?
可愛い…可愛いなぁ……
でも、風葉様…これ以上は、抱きたくなるので…」


「………//////
いい…です、よ……/////」

風葉のごくごく小さな呟き。
毅登の目が見開かれた。
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