逃げても逃げても追いかけてくるの
「あっ、陽介は!?」

そういえば途中で記憶が…

ハッとして、
凛の隣にいる陽介に視線を向けると

「ここにいるけど?」

キョトンとした顔で目が合った。

「そうじゃなくて!記憶!どこまで?」

私は陽介から目を離して翔と凛を見た。

「なんか…、逃げよう、ってとこまでは
覚えてるみたい…。だから桃と、優斗の事も、
ちゃんと覚えてる。…んだよね?陽介。」

凛が陽介の顔を心配そうに覗き込む。
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