crass
パソコンのキーボードを叩く手が
止まってしまった。
「ほんとに、
送ってくださるんですか?」

「仕事頑張ってるからな。」

「私、彼女に刺されるの嫌です。」
「刺されないよ。」

…そっか、別に私は、
恋人のいる蒼輔さんと
何かあったわけじゃない。

「行くぞ。仕事いいだろ?」

…カルピスウォーターも鞄に入れて
帰る支度をした。

喉が渇いたまま。

「水、買ってもいいですか?」
あ、飲む?と、
ペットボトルに入った水を渡された。
「ありがとうございます。」

300mlの小さなペットボトルを
ほぼ一気に飲み干して、
私と蒼輔さんは一緒に
オフィスを出た。
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