ぐーたらネコになってみたい!!☆私は貴方の腕の中で丸くなる☆
値段が気になって美味しさもどこかに吹っ飛んだ。


ヤバイなぁ……!

どうする??

私のお皿にちょうどよく焼かれたお肉が5枚のせられ、「これ、美里ちゃんのノルマね」なんて言葉。

未だに自己紹介無しの隣の男。

イヤ、そんなのもうどうでもいいよ、ノルマ??

「全部だべないと罰金一万円ね」って

にっこりきれいな笑顔。

「それとももう一度食べさせてようか?俺はそうしたいけど」


なんでそうなるの!?

食べないと罰金、お肉には罪は無いけど、お金が………。

奢られるのは好きでは無い…

『美里ちゃん?今日はささやかなお祝いなんだ、だから気持ちよく沢山食べて欲しい、俺のお願い聞いてくれる?沢山食べてくれるよね?』

今日子の旦那様から優しい声でお願いされてしまい、目の前の今日子もウンウンと相槌をしている。

ささやかなお祝いとは?と聞いたけど秘密だと?なんか納得いくようないかないような?でも二人はわたしが食べるのをじっと見ている。

「やっぱり美里ちゃんは俺に食べさて欲しいよね!」

食べさせる素振りをされたので、私は慌てて両手を合わせ頂きます、箸を持ってお肉を口に入れた。

このまま宇宙へ行きそう、行きそうではなく間違いなく私は今宇宙服を着て、真っ暗な中から地球は青いと二度とない感動を味わっている。


それくらい感動している、恥ずかしいけど私にとって398円のケーキが最高の贅沢品なのだ。


それくらい貧乏で節約しすぎて、食べる量も減っている、こんな時くらい沢山食べられたら良かったのにね…


沢山食べてとせっかく気を使ってくれたのに、私の胃袋は5枚で限界…

ごめんなさいと心の中で二人に謝罪。

一生縁のないお店だよね、本当なら友達として今日子と私も釣り合いが取れてない。

この中でも…

私だけ場違いだよね、今日は仕事の帰りで白のブラウスに黒のパンツだからまぁ…まぁ、なんとか、ここが個室で良かった…。


「高藤、美里ちゃんに肉追加して」

って…ゆっくり、ゆっくり味わいながら食べて最後の一枚は感謝しながら食べようと思っていたところ。

その高藤さんがトングで私のお皿に3枚追加してきた。

嬉しいけど…もう無理…

そんな私に高藤さんは…



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