やっぱり…キスだけでは終われない
「今朝、初めてカナからキスしてくれて、すごく嬉しかったんだ。だから、ん?」
柾樹は私の身長に合わせるように屈み、目を瞑り待っている。
「ん? まだか?」
まだか…って…。ここで、急に言われても…。ん、もう…。
…チュッ…
そっと軽く唇に触れるだけのキスをする。
「朝もだったけど、もっと長いのしてほしいな…。はい。もう一回。ん…」
今度は柾樹の頬に手を添えて、さっきより長く柾樹の唇に私の唇を重ねる。すると、すぐに柾樹が私の頭に手を回し、キスを深くしてしまう。
「…ん……」
「カナにはこれからもたくさん教えてあげるよ」
「教えるって…何をですか?」
「キスの仕方…」
そう言ってまたキスをしてくる。私は声にならなかった驚きを視線だけで伝えていると、少しだけ離れた唇から続けられた。
「そう…それと俺の愛の深さ…をだよ」
そして、熱くて深いキスの雨と柾樹からの愛をこのあと身をもって教えられることになる。
私たちは本当の意味でここがスタートラインなのだと思う。
「末永く…よろしくな…」
「こちらこそ…よろしく…」
とびきりの笑顔を見せて、今度は私から柾樹に熱い想いを込めて、キスをした…。


