色褪せて、着色して。~悪役令嬢、再生物語~Ⅲ
楽譜・・・という忘れ物
忘れ物をした…と気づいたのは、寝る前にピアノを弾いているときだった。
「ああっ」と電流が走ったかのように、講堂に楽譜を置きっぱなしにしていたのを思い出したのだ。
講堂に行くのは一週間後。
まだ暗譜していないから楽譜は必須。来週までには覚えて弾いて確認しておきたい。
自分の国とは違って、この国は簡単にコピーが出来るわけじゃない。
あの講堂、普段は施錠していないみたいだし。
誰かに盗まれたりでもしたら面倒臭そう…
自分のうっかりを嘆く。
取りに行ったほうがいいよねえ…
「バニラ、今から講堂の方って行けると思う?」
普段は御者に頼んで馬車に乗ってもらっているんだけど。
歩いて行くにはちょっと距離があるし…
恐る恐るバニラに言うと。
読書中だったバニラは「まぁ!」と驚いた顔した。
「大丈夫ですわ。手配します」
「え、本当に大丈夫? 夜中だけど」
バニラはにっこりと笑って俊敏に走って玄関の外へと出ていく。
暫くすると、
「マヒル様、ご用意が出来ましたわー」
と言ってのけるから驚きだ。
「ああっ」と電流が走ったかのように、講堂に楽譜を置きっぱなしにしていたのを思い出したのだ。
講堂に行くのは一週間後。
まだ暗譜していないから楽譜は必須。来週までには覚えて弾いて確認しておきたい。
自分の国とは違って、この国は簡単にコピーが出来るわけじゃない。
あの講堂、普段は施錠していないみたいだし。
誰かに盗まれたりでもしたら面倒臭そう…
自分のうっかりを嘆く。
取りに行ったほうがいいよねえ…
「バニラ、今から講堂の方って行けると思う?」
普段は御者に頼んで馬車に乗ってもらっているんだけど。
歩いて行くにはちょっと距離があるし…
恐る恐るバニラに言うと。
読書中だったバニラは「まぁ!」と驚いた顔した。
「大丈夫ですわ。手配します」
「え、本当に大丈夫? 夜中だけど」
バニラはにっこりと笑って俊敏に走って玄関の外へと出ていく。
暫くすると、
「マヒル様、ご用意が出来ましたわー」
と言ってのけるから驚きだ。