Restart〜二度目の恋もきみと
「もしもし、警察ですか?
今、ナイフを持って暴れている男がいるので
今すぐ来て下さい。一応、念の為、救急車も一台お願いします。」

竜海さんが一緒に飲んでいたお友達だろうか。

その人は竜海さんが男を捕まえている目の前で
冷静に警察を携帯電話で呼ぶと
放心状態でへたり込んでいた私に
「大丈夫?」と優しい声色で手を差し伸べた。

私は「は、はい。ありがとうございます」と
その手を取って立ち上がった。

しかし、ハッと我に返った私は
尻もちを着いたままの禅ちゃんの元へと駆け寄った。

「禅ちゃん!!大丈夫!?怪我はッ??」

「桜良ちゃん大丈夫だよ。ちょっとナイフが頬を掠っただけだから」

私に心配させないように笑う禅ちゃんの頬から赤い血が
流れていて私は「私のせいでごめんね」と涙が零れた。

「桜良ちゃんのせいじゃないよ。
元はと言えば、あの男と萌香って女のせいでしょ」

にこやかだった禅ちゃんはそう言いながら
竜海さんが取り押さえている男に向かって
冷ややかな視線を送った。
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