黒猫の献身

黒猫の献身

長い間だ家族はペットロスに陥っていた。二代目の犬であったし、晩年は余命も知らされていたが、いざ、本当にいなくなってしまうと、その寂しさは一向に拭えるものでもなく、大人しい犬だったため、いまでも振り替えればそこにいるのではないかと錯覚してしまうこともたびたびあった。

家は住宅街でわりかし、人の多い町内ではあったが、ここ数年は野良猫すらみることはなかった。

しかし、ある日の昼頃に一匹の黒い野良猫が庭に現れたのである。可愛いし撫でたいと思うが野良猫は近付くと逃げるので、黙って見守ることにした。

猫は芝生のはえたわずかなスペースに寝そべりこちらをずっと見つめ、数分すると、ゆっくりと庭を後にした。

ここ数年見てない野良猫をみて、近所を散策してみると、白い野良猫が道路の側溝を走る姿が見えた。その猫は痩せ細り、ほっておくと死んでしまいそうだったので、近所のペットショップに行き猫のフードを買って帰り、見かけた近くの広場に餌を置いておくことにしたのだった。

早朝みてみると、その白猫が餌を食べている姿を見かけ、安堵するも、その日の晩に訃報を聞いてしまうことになった。

訃報とは黒猫が道路で車で轢かれていると言うものだった。ああ、黒猫にも餌をあげたかったと言う心残りが芽生えたが、こう思うようにもなったのだった。

黒猫は自分が人間に姿をみせることによって他の野良猫の命を救ったのだと。

じじつ、白猫は妊娠していたらしく二匹の子猫を産んだようで、いまではその子供たちは庭に餌を貰いにくるようになったのだった。野良猫なのでいくら餌をあげても懐くことも嫌うこともない。

この微妙な距離感ではあるけれど、、、最近はふてぶてしくもなってきてるような気もする今日この頃である。

かしこ
保護することはできないので餌やりさんとして野良猫たちと関係をきずこうとおもいます。
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