小悪魔と仮面舞踏会

「谷元くんは元気…?」

無表情に戻った松山が女に問いかける

「元気か…だって…?」

フッと鼻で笑うと

「知るわけないじゃん!!あの日以来連絡もないんだから!!」

と急に怒りを露わにしてそう吐き捨てるように言った。

それでも松山は

「そう…」

サラッと涼しげな表情で言ってどこか他の所へ視線を移した…

その態度が勘に触ったのか勢いよく松山の胸ぐらをつかみだした。

ブレザーの中に着ている真っ白のブラウスにシワがつき

ブラウスのボタンが取れてしまいそうなほどの勢いだ。

「あんたのその顔がムカつくの!!ツンと澄ましててさ!!いつもいつも…」

松山を睨みつけながら声を張り上げて言う女

俺は圧倒されながらも

『おい!!やめろよ!!』

そう言って松山の胸ぐらを掴んでる女の手を思いっきり引き離した…。

< 446 / 511 >

この作品をシェア

pagetop