小悪魔と仮面舞踏会

『松山…俺に…』

話してくれないか?

そう言おうとしたけどやめた…。

言ったって話してくれるはずがない。

俺に心を開いてるわけでもないんだから…。

それに

「関係ない」

なんて言われたりしたら俺…

ショックで立ち直れないかもだし。

さっきだって

「関係ない彼まで巻き込まないで」

そう言った松山に結構ダメージを受けた…

松山は俺をかばうために

俺をかばって言ってくれたんだ…

そんなこと分かってる…。

だけど

やっぱりショックで悲しかったんだ…

そんなことを思っていると

「宮沢…?」

松山が途中で言葉を発することをやめた俺に視線を向けて声をかけてくる…

とっさに目をそらした…

なんだか…知らないけど

勝手に反射的に目をそらしてたんだ…

< 449 / 511 >

この作品をシェア

pagetop