俺達の笑顔
「は〜い!今日は終わり!」


なぜかゼミの時間だけ短く感じる。

先生の掛け声とともに、由美の教室からも音が聞こえてきた。


ガタガタガタガタ…


ゼミ棟は防音がなってないのか…隣の教室の音がよく聞こえてくる。



由美と少しでも話をしたい…

友達として普通に挨拶するだけでも…

そう思った俺は、自分でも知らないうちに教室を飛び出していた。


ざわざわと由美の教室からみんなが出てくる。


由美は…?


あっ!

いた!


話し掛けようとした時…


「舞岡!頼んでた本が届いたぞ!」


俺より先に由美に話しかけた人…由美のゼミの上野先生だ。
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