ひさしぶりに再会した幼なじみが総長様だったなんて聞いてません
6. どこから見ても地味子でしょ


 目覚まし時計の音が、私の枕元で鳴り響く。


「もう、そんな時間……」


 寝ぼけ目を擦りながら、手を伸ばして目覚まし時計を止める。


 それにしても、布団の中が暑い。

 ちょっと汗ばむぐらいな感じがするのだけど、なぜ?


「ん?」


 私の脇から腕が伸び、両手で体を掴まれてる。


「まさか……」


 布団の中に奈緒くんがいるよ~っ!

 しかも、背後からバックハグ状態で抱きしめられてるぅ!

 なぜなぜ? 奈緒くんがパンツにTシャツ姿だっ!


 たしかに、寝てる時は「なんか暑いな」って感じがしてた。

 奈緒くん、君はいつから私の布団に潜り込んで寝ていたのさっ!

 コラッ、いいかげんに起きなさ~い!


「あっああああああのっ!」



 動揺して、心の中で思ってることが口から出てこないよ!



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