トップアイドルの恋〜好きになってもいいですか?〜
「明日香…」
「ん?なーに?」
「俺、責任取る。明日香をお嫁さんにもらう」
「……………は?」

明日香は間抜けな返事をしたあと、パチパチと瞬きをする。

「いや、瞬くん、何言ってるの?私が傷のせいで嫁にいけないと思ってる?まぁ、そりゃね、お嫁にもらってくれる人はいないかもしれないけど、でもそれはさ、こんな怪我が原因じゃないよ。私の性格のせいだよ。あ、あと顔もね。大体さ、傷作っちゃったから責任取って嫁にするって、いつの時代の話よ?あ!でも陽子さんは実際言われたのか…」

今の話、陽子さんには内緒ね

そう言って真顔の明日香が人差し指を立てると、瞬は何も言わずにじーっと考え込んだ。

「瞬くん?どうかした?はっ!や、やめて。陽子さんに言おうとしてる?ごめんなさい!違うの。言葉のあやってやつで、本心では…」
「いや、俺は本気だ」

スッと顔を上げて真剣な表情で瞬は言う。

「えー、言わないで〜。お願いだからそんな事…」
「いや、決めたんだ。俺…」
「ちょっと待って、ね?よく考えてみて…」
「考えても俺の気持ちは変わらない」
「そんなぁ〜」
「俺は明日香をお嫁さんにする」
「だからそれは〜…え」
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