星みたいな恋をしよう
絆の顔中に熱が集まっていく。冷たくあしらうことも、手を振り払うこともできないまま、声にならない声しか出せなくなる。

「あっ……えと……その……」

ゆっくりと絆は視線を逸らす。それしかできなかった。そんな絆を見てオスカルはクスッと笑った後、手を離した。

「さて、絆をもう少し口説いておきたいところだけど、そろそろ光里さんの事件のことについて分析しようか」

急に雰囲気が変わり、オスカルは甘ったるい表情から冷静な捜査官のものへとなる。絆も「はい!」と言い、深呼吸をして心を落ち着かせる。

「絆は、光里さんの事件の犯人についてどんな人物像をプロファイリングする?」

「そうですね……」

絆は緊張を覚えながらも、オスカルから貰った資料を頭の中に思い浮かべながら、絆は自分なりに考えた犯人像を話す。

「犯人は、何か被害者の私物を一つ戦利品として盗んでいます。そのため、殺人という行為をゲームをしているような感覚で事件を起こしているのだと思います。絶対に捕まらないという自信が強いため、あのような凄惨な事件を平気で起こせるのかもしれません」
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