月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
トールは一瞬、ティナと一緒にヴァルナルたちの元へ戻りたい、と思ってしまった。しかしそれでは彼らとの約束を破ってしまうと考え直したのだ。
(とにかくティナを安全なところに預けないと。冒険者ギルドに行けば、ヴァルナルさんが友達だって言ってたベルトルドって人に会えるかな……?)
ティナの安全さえ確保できれば、すぐにでもヴァルナルたちのところに戻ろう、とトールは考えた。自分一人なら見つからずに済むかもしれない、と思ったのだ。
(リナさんには全然及ばないけど、僕だっていくつか魔法を使えるし、それにヴァルナルさんから剣の扱い方を教えて貰ったし!)
トールは離宮に閉じ籠もっていた間、退屈を紛らわすためにずっと本を読んで過ごしていた。
その中には魔法書もいくつかあり、トールはその魔法書を手本にして独学で魔法を勉強した。珍しい魔法が載っていて興味深かったこともあり、魔法にのめり込んでしまった時期もあった。
そしてヴァルナルと出会い、短い間ではあったが剣を教えて貰ったトールは、剣の楽しさを知ったのだった。
「……うん、わかった。じゃあ、早く行こう!」
(とにかくティナを安全なところに預けないと。冒険者ギルドに行けば、ヴァルナルさんが友達だって言ってたベルトルドって人に会えるかな……?)
ティナの安全さえ確保できれば、すぐにでもヴァルナルたちのところに戻ろう、とトールは考えた。自分一人なら見つからずに済むかもしれない、と思ったのだ。
(リナさんには全然及ばないけど、僕だっていくつか魔法を使えるし、それにヴァルナルさんから剣の扱い方を教えて貰ったし!)
トールは離宮に閉じ籠もっていた間、退屈を紛らわすためにずっと本を読んで過ごしていた。
その中には魔法書もいくつかあり、トールはその魔法書を手本にして独学で魔法を勉強した。珍しい魔法が載っていて興味深かったこともあり、魔法にのめり込んでしまった時期もあった。
そしてヴァルナルと出会い、短い間ではあったが剣を教えて貰ったトールは、剣の楽しさを知ったのだった。
「……うん、わかった。じゃあ、早く行こう!」