月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
 尻尾を振りながら肉を頬張るアウルムはとても可愛いので、行く先々の店でサービスして貰えた。

 それからもアウルムは次々と店を巡り、美味しい料理をたくさん堪能する。

『おなかいっぱーい! おいしかったー!』

 ティナはアウルムの食べっぷりに驚いた。昨日よりはるかにたくさんの量を食べているのに、この小さい身体のどこに食べ物が入ってるのか不思議に思う。

(五人分は余裕で食べたよね……。野営用にお肉いっぱい買わなきゃ……)

 ティナたちが向かおうとしているフラウエンロープは辺境の地で、ブライトクロイツみたいに商店がある訳ではない。
 魔物を狩るにしても、毎日遭遇するとは限らないので、食料は大量に必要だろう。

「じゃあ、次は旅に必要な物を買いに行こう」

『はーい!』

 アウルムのお腹が満たされたら、次は物資の補給だ。ティナが品揃えが良さそうな店はないかと周りを見渡すと、狭い路地にある小さい店が目にとまった。

「あれ、あの店……」

 気になったティナが店に近づいてみると、その店は魔道具を売っているお店のようだった。

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