月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
『ほら、ティナ乗ってー。僕が連れて行ってあげるよー』
本来の姿に戻ったアウルムは、確かに速く走れそうに見える。しかしとても目立つので、この姿を他の人に見られたら大騒ぎになりそうだ。
「で、でもすごく目立ってしまうんじゃない?」
『大丈夫だよー。これがあるしー』
「……あっ、そうか!」
アウルムの言う”これ”とはアデラの店で買った首輪兼ブレスレットだ。さすが魔道具なだけあって、身体が大きくなっても全く問題なく機能しているらしい。
「だったら乗せて貰おうかな。重かったらごめんね」
ティナはしゃがんでくれたアウルムの背中にそっと乗ると、首にギュッとしがみつく。
アウルムの柔らかい毛はとても気持ち良く、思わず夢心地になる。
「あっ! 待って! 私振り落とされない?! 紐で縛った方が良いかな?」
アウルムの背のあまりの気持ちよさに、我を忘れそうになったティナだったが、騎乗するために必要な道具が何もないことに気がついた。
『落とさないよー。僕が風で守るから安心してねー』
「えっ?! 風?! え、ええ〜〜〜〜っ?!」
本来の姿に戻ったアウルムは、確かに速く走れそうに見える。しかしとても目立つので、この姿を他の人に見られたら大騒ぎになりそうだ。
「で、でもすごく目立ってしまうんじゃない?」
『大丈夫だよー。これがあるしー』
「……あっ、そうか!」
アウルムの言う”これ”とはアデラの店で買った首輪兼ブレスレットだ。さすが魔道具なだけあって、身体が大きくなっても全く問題なく機能しているらしい。
「だったら乗せて貰おうかな。重かったらごめんね」
ティナはしゃがんでくれたアウルムの背中にそっと乗ると、首にギュッとしがみつく。
アウルムの柔らかい毛はとても気持ち良く、思わず夢心地になる。
「あっ! 待って! 私振り落とされない?! 紐で縛った方が良いかな?」
アウルムの背のあまりの気持ちよさに、我を忘れそうになったティナだったが、騎乗するために必要な道具が何もないことに気がついた。
『落とさないよー。僕が風で守るから安心してねー』
「えっ?! 風?! え、ええ〜〜〜〜っ?!」