月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
予定よりは早かったが、トールヴァルドが国に戻り、予想外にも自身の孫であるフロレンツに王太子の座を譲った後、護衛もつけず一人で王宮を飛び出したと聞いた元当主は、今がチャンスだと判断した。
協力者が用意してくれた暗殺者を引き連れ、今度こそ確実に金色の瞳の化け物を殺してやるのだと、転移魔法で先回りしてトールヴァルドを迎え討つつもりであった。
元当主自身、念願であったトールヴァルド暗殺が、後少しで叶うと信じて疑わなかった、それなのに──。
「ぐっ……!! くそぉっ!! 許さん!! 許さんぞぉっ!!」
トールヴァルドが魔法に長けているのは理解していたが、元当主は本当の意味で理解していなかった。まさか最上級の氷魔法まで使えるとは思いもしなかったのだ。
そんな元当主は今、身動き出来ないように拘束され、地に転がされトールヴァルドに見下ろされている。
「うーん、誰の協力を得ているのか教えて欲しいんですけど……無理そうですね」
「当たり前だっ!! 儂は絶対に喋らんぞっ!!」
元当主は実際、協力者の名前を知らなかった。
会う時はいつも顔を隠していたから、男ということしかわからないのだ。
協力者が用意してくれた暗殺者を引き連れ、今度こそ確実に金色の瞳の化け物を殺してやるのだと、転移魔法で先回りしてトールヴァルドを迎え討つつもりであった。
元当主自身、念願であったトールヴァルド暗殺が、後少しで叶うと信じて疑わなかった、それなのに──。
「ぐっ……!! くそぉっ!! 許さん!! 許さんぞぉっ!!」
トールヴァルドが魔法に長けているのは理解していたが、元当主は本当の意味で理解していなかった。まさか最上級の氷魔法まで使えるとは思いもしなかったのだ。
そんな元当主は今、身動き出来ないように拘束され、地に転がされトールヴァルドに見下ろされている。
「うーん、誰の協力を得ているのか教えて欲しいんですけど……無理そうですね」
「当たり前だっ!! 儂は絶対に喋らんぞっ!!」
元当主は実際、協力者の名前を知らなかった。
会う時はいつも顔を隠していたから、男ということしかわからないのだ。