月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
「失礼、モルガンさんでしょうか?」
「ん? ああ、そうだが……ああ、兄ちゃん達が護衛してくれる冒険者か! 話は聞いていたが、ずいぶん若いなぁ」
トールが声を掛けた男性は、ギルドに護衛を依頼したモルガンと言う名の、壮年の男性だ。
モルガンはトールとティナを見ると、顎髭を撫でながら「なるほどなぁ」と頷いている。
「俺はトールで、こっちはティナです。二人共Dランクですが……」
自分達を見たモルガンの反応に、ティナはもしかして若すぎると言って依頼を断られるのでは、と心配になる。トールが言葉を詰まらせたのも、きっと同じ理由だろう。
「がははは!! 大丈夫だよ兄ちゃん!! ベルトルドさんからの推薦だし、何の心配もしてねぇよ!! クロンクヴィストまでよろしく頼むわ!!」
しかしモルガンはトールの肩をバシバシと叩きながら豪快に笑う。どうやら彼はベルトルドの知り合いらしく、人を見た目で判断しない人間のようだ。
「おっ! 姉ちゃんの方は随分可愛いじゃねぇか!! こんなに可愛いのにDランクたぁ、大したもんだ!」
「あ、有難うございます」
「……ん? でも姉ちゃん、ティナだっけか? 俺とどこかで会ったことねぇか?」
「え? え?」
ティナは元聖女だったこともあり、祭典や神殿の行事の時はよく顔を出していた。モルガンはその時に聖女としてのティナの姿を見たことがあるのかもしれない。
「ん? ああ、そうだが……ああ、兄ちゃん達が護衛してくれる冒険者か! 話は聞いていたが、ずいぶん若いなぁ」
トールが声を掛けた男性は、ギルドに護衛を依頼したモルガンと言う名の、壮年の男性だ。
モルガンはトールとティナを見ると、顎髭を撫でながら「なるほどなぁ」と頷いている。
「俺はトールで、こっちはティナです。二人共Dランクですが……」
自分達を見たモルガンの反応に、ティナはもしかして若すぎると言って依頼を断られるのでは、と心配になる。トールが言葉を詰まらせたのも、きっと同じ理由だろう。
「がははは!! 大丈夫だよ兄ちゃん!! ベルトルドさんからの推薦だし、何の心配もしてねぇよ!! クロンクヴィストまでよろしく頼むわ!!」
しかしモルガンはトールの肩をバシバシと叩きながら豪快に笑う。どうやら彼はベルトルドの知り合いらしく、人を見た目で判断しない人間のようだ。
「おっ! 姉ちゃんの方は随分可愛いじゃねぇか!! こんなに可愛いのにDランクたぁ、大したもんだ!」
「あ、有難うございます」
「……ん? でも姉ちゃん、ティナだっけか? 俺とどこかで会ったことねぇか?」
「え? え?」
ティナは元聖女だったこともあり、祭典や神殿の行事の時はよく顔を出していた。モルガンはその時に聖女としてのティナの姿を見たことがあるのかもしれない。