月下の聖女〜婚約破棄された元聖女、冒険者になって悠々自適に過ごす予定が、追いかけてきた同級生に何故か溺愛されています。
「うちの亭主がごめんね。おっさんにジロジロ見られて不快だったでしょう?」
そう言ってティナに謝った女性はモルガンの妻だったようだ。黒い髪に褐色の肌をしていて、セーデルルンド王国より南の国の出身だとひと目で分かる容姿をしている。
メリハリがあるスタイルがよくわかる民族衣装に身を包んだ、迫力がある美女だった。
「あ、いえ、大丈夫です。気遣ってくれて有難うございます。トールも有難うね」
「うん」
ティナが美女とトールにお礼を言うと、美女が後ろにいたらしい子供を抱き上げた。
「私はイロナで、この子がアネタ。モルガンと私は夫婦で、アネタは娘よ」
イロナに抱っこされたアネタは三歳ぐらいの女の子で、肌は白いものの、イロナに似てすごく可愛い顔をしていた。将来はすごい美女になりそうだ。
「あ、改めまして、私はティナで、こちらはトールです。冒険者ギルドから護衛の依頼を受けて来ました」
「ふふ、こんなに可愛い子達が護衛だなんて嬉しいわ! 旅がとても楽しくなりそう」
イロナもモルガン同様、見た目で人を判断しないタイプのようだ。二人が護衛だと言っても心配するどころかすごく喜んでいる。
そんなイロナの様子に、ティナは心の中で安堵した。
「……」
ティナがふと視線を感じ、そちらの方向をちらっとみると、イロナに抱っこされたアネタがじーっとティナを見つめていた。
そう言ってティナに謝った女性はモルガンの妻だったようだ。黒い髪に褐色の肌をしていて、セーデルルンド王国より南の国の出身だとひと目で分かる容姿をしている。
メリハリがあるスタイルがよくわかる民族衣装に身を包んだ、迫力がある美女だった。
「あ、いえ、大丈夫です。気遣ってくれて有難うございます。トールも有難うね」
「うん」
ティナが美女とトールにお礼を言うと、美女が後ろにいたらしい子供を抱き上げた。
「私はイロナで、この子がアネタ。モルガンと私は夫婦で、アネタは娘よ」
イロナに抱っこされたアネタは三歳ぐらいの女の子で、肌は白いものの、イロナに似てすごく可愛い顔をしていた。将来はすごい美女になりそうだ。
「あ、改めまして、私はティナで、こちらはトールです。冒険者ギルドから護衛の依頼を受けて来ました」
「ふふ、こんなに可愛い子達が護衛だなんて嬉しいわ! 旅がとても楽しくなりそう」
イロナもモルガン同様、見た目で人を判断しないタイプのようだ。二人が護衛だと言っても心配するどころかすごく喜んでいる。
そんなイロナの様子に、ティナは心の中で安堵した。
「……」
ティナがふと視線を感じ、そちらの方向をちらっとみると、イロナに抱っこされたアネタがじーっとティナを見つめていた。