ド底辺の「たらいまわし王女」の私が「獅子帝」と呼ばれるおっさん皇帝に嫁いだら、超溺愛が始まりましたが……。あの、これって何かの間違いではありませんか?
 それはそうよね。だからこそ、いまがあるのだし。

 が、二人は同時に頭を振った。上下にではなく左右に。

「一応、合格点です」
「男性って、ムダにプライドが高いでしょう? だから、彼らに花を持たせたのです。まぁ、彼らも襲ってきた相手がレディですから、無意識の内に力をセーブしていたようです。そこのところは気にかかりましたけれど、それを差し引いても合格点です。ですので、正直に話しました。そして、あれよあれよという間に結ばれたわけです」
「ゾフィ、あれはちょっと積極的すぎたわよね」
「リタ、それもうまくやったでしょう? 彼らが主導権を握っているようにみせかけたのだから」
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