巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。

 エルの質問に司祭が口籠る。巫女になると神殿に登録され、その情報は法国の修道聖省に共有されるため、この司祭が私を聖職者でないと知らない訳がないのだ。


「サラは我がサロライネン王国の大事な国民であり、その身は王国法で守られている。──サラ、改めて聞くがお前が司祭に同行したのは同意の上か?」


 突然話を振られて「ふぇ!?」と変な声が出てしまったけれど、私は同意などしていないという意思表示にぶんぶんと首を横に振る。


「……だ、そうだが、どうする? お前はそれでもサラをラキトフ神殿へ連れて行くのか?」


 エルの質問に司祭は苦々しい表情を浮かべると、「……いえ、その娘が同行を拒否するならば、私には強制出来る権限はありません」と、言って項垂れた。


 司祭のそんな様子にエルは満足そうな表情をすると、私に向かってにっこりと微笑んだ。

「ならばサラ、お前はどうする? 私と共に来るか?」


 エルに問われた私は思わず「もちろん!」と笑顔で答える。そんなのエルと一緒に行くに決まってる!


「司祭、サラの身は私が預からせて貰う。バザロフ司教にもそのように伝えるがいい」
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