巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「やはり彼の方は貴女に身の上を話されていないのですね。ならば私が教えて差し上げましょう」
どうやら勘違いではなく、さっきから大司教が言っている「彼の方」というのはお爺ちゃんの事で間違いないらしい。
「貴女を育てた方は、アルムストレイム神聖王国が誇るせ──」
大司教により、今まさにお爺ちゃんの謎が明かされる! と思ったその時──
”ドカーーーン!!”という音と同時に小神殿の扉が吹き飛んだ。
爆風と飛び散る扉の破片に、私は怪我をしないよう咄嗟に体を屈めて身を潜める。
(そう言えば、以前もこんな事があったような……)
私はラキトフ神殿の司祭からエルの正体を聞き出そうとした時の事を思い出す。
(あの時もあと一息というところでトラブルがあったっけ……)
「な、何事!?」
「だ、誰か!! 誰か衛兵を呼べ!!」
「何者だ!? ここは神聖なる神殿だぞ!」
突然の事に司教達が慌てふためいている。
あの重厚な扉を破壊して誰かが乱入して来たのだろう、足音と共にその誰かが近づいてくる気配がする。
(──あ! もしかしてエルが助けに来てくれたのかも!)