巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
その様々な事件の中には、女人禁制の大聖アムレアン騎士団で男装していた女性団員が発覚したり、ナゼール王国の国王とシス殿の恩人である大司教が暗殺されたりと、シス殿にとっても大変な時期だったらしい。
「先程クラウディオ殿が投獄されたとお聞きしましたが、彼は釈放されたのですか?」
「……いえ、処刑の前日に何者かの手引で脱獄しましてね。その時は処刑を免れたのですよ」
クラウディオ殿を手助けした人物……と考えようとして思考を止める。該当するのは目の前にいる人物以外ありえないと気付いたのだ。
「では、レティーツィア様もその時一緒に逃亡したのですね?」
「はい。『花園』を警備していたクラウディオは人目につかない場所や抜け道等も全て熟知していましたから。レティーツィア様を連れ出すのは簡単だったと思います」
そうして、法国から逃亡した二人は気候が穏やかなナゼール王国に辿り着き、身辺が落ち着くまで一年ほど滞在していたのだそうだ。