巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
「え〜。でも歩いてたらお腹すいたんだもん」
「さっきのご飯はもうお腹の中で消化されたよ」
「ちょ、早! 代謝良すぎでしょー!」
「まあまあ、サラ。せっかくのお出かけですし、たまには羽目を外しても良いのではないですか?」
「え……。うーん、エルがそう言うなら……」
「「「「やったー! 先生ありがとう!!」」」」
子供達はフォローしてくれたエルにお礼を言うと、思い思いにお目当ての屋台へと掛けて行った。
ちなみに子供達にはエルのことを「先生」と呼ぶように約束させている。もし「王子様」や「殿下」と呼んだりしてエルのことがバレたら、ここら一体がパニックになるのでその対策だ。
そんな人気者の王太子であるエルが、王都の人で賑わう市場にいる理由は、もう一つの約束──子供達と一緒にお出掛けをしているからだ。
そして私の髪のように、エルも髪の色を地味な色に変えている。
だけど、それでもエルが持つオーラは無視できないらしく、更に美貌が垂れ流しのため、さっきから若い女の子を中心に視線を絶賛独占中だ。