巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
それからエルは事件の経緯や被害にあった人達の状況などを詳細に説明する。
詳しい内容を知らなかった貴族達は動揺し、批判的な眼差しでバザロフ司教とトルスティ大司教を見る。バザロフ司教はずっと怯えた様子だけれど、トルスティ大司教はそんな視線を全く気にすること無く、堂々とそこに立っている。
「──以上である。トルスティ大司教、神殿本部統括者として何か申し開きはあるか?」
エルの問い掛けに、トルスティ大司教は「いいえ、ございません」と素直にバザロフ司教の罪状を認めた。
そんなトルスティ大司教に、きっと知らぬ存ぜぬで通すつもりだろうな、と思っていた私は驚いた。
トルスティ大司教は更に言葉を続ける。
「……此度の出来事は神の意に背くあるまじき行為です。全くもって嘆かわしい……まさかバザロフ司教がそのような大罪を犯すとは……全く予想しておりませんでした」
悲痛な表情で、トルスティ大司教が胸に手を当てる。
「しかし私も大司教の位を戴く身。今回の件の責任はしっかりと取らせていただく所存です」