巫女見習いの私、悪魔に溺愛されたら何故か聖女になってしまいました。
トルスティ大司教は本心からそう思っているようで、拘束されたバザロフ司教へ軽蔑の目を向ける。
お爺ちゃんへの執着は凄かったけれど、それ以外は結構まともな人だったのかもしれない。
「それにしても闇のモノを使用してまでこのザマとは……。彼には失望しましたよ。務めもろくに出来ない人間に、司教の位は必要ありませんね」
──だけど、トルスティ大司教が次に発した言葉に私は”んん?”と思う。
そう思ったのは私だけではなかったようで、周りの貴族達も不穏な空気を感じ取ったらしく、玉座の間中がざわつき始めた。
「……ひっ!? 大司教様……っ! お許しくださいっ!! どうかっ!! どうか御慈悲をっ!!!」
バザロフ司教がトルスティ大司教の言葉に酷く怯え、涙を流しながら懇願する。彼の処罰を決めるのは国王陛下なのに、どうしてトルスティ大司教に許しを請うのかと不思議に思う。
「私も責任を取らねばなりませんからね、もう一度だけチャンスをあげましょう。その身を以て今度こそ神の意に沿うよう、邪魔者達を神去らせなさい」