僕をスターにしてくれた君へ

「夢人さん、雑誌の撮影現場到着しました。」

僕の現場マネージャーである田中の声で現場に到着したことに気づいた。

「今日、ゆりさんは、来てないの?」

僕は、周りを見渡し、彼女が現場に来ていないことに気づいた。

「そうですね。ゆりさんは、今如月マコトくんの育成で忙しいみたいで。」

僕がデビュー当時は、現場には、いつも彼女がいてくれた。

「夢人、台本の読む練習してきた?」

「はい。ばっちりです。」

「体調は大丈夫?緊張してない?」

「はい。少し緊張します。」

「大丈夫、何かあっても私がいるから。」

彼女は、不安な時いつでも僕を励ましてくれた。

でもデビューしてから3年経ち、人気俳優の仲間入りを果たした頃からかな?

彼女が現場に着いてこなくなったのは。

その時気付いたんだ。

彼女は、俳優の卵を育てるのが好きで、育てた俳優のその後には、あまり興味がないということを。

でも今日も頑張る。

彼女が望む俳優になるため。

彼女を喜ばせるため。

今日も撮影に望む。
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

フィギュアスケート選手同士の不器用な恋

総文字数/14,003

恋愛(純愛)8ページ

表紙を見る
人気アイドルと落ちぶれ女優の不器用な恋

総文字数/18,327

恋愛(純愛)12ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop