LIBERTEーー君に
「僕の体力を考えると不安しかないし、無理だ」

詩月はキッパリと言いきった。

ミヒャエルも貢も呆気にとらわれ、声も出なかった。

「ユリウスとエィリッヒにサポートを頼んでいるし、了解済みだ」

ミヒャエルと貢がホッと胸を撫で下ろした。

「ユリウスもエィリッヒも、結構きびしい師匠だけど、信頼のおける指導者だ。既にミヒャエルの癖は把握済みだ。安坂さんの方は研究している最中」

「いつの間に、そんな根回ししたんだ? 貢の伴奏もやると決めて、まだ1週間経ってないぜ」

「その辺は楽勝と言いたいところだけれど、実は数日まともに眠れてない」

貢は「正直に具合が悪い」と言うようになったんだなと思った。

「調子を崩すとマルグリットが半泣きになって心配するんだ。帰ってゆっくり休むよ」

「貢、ちゃんと様子観ながら連れて帰れよ」

「ああ」

貢は言われなくても解っていると、言いたかった。
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