LIBERTEーー君に
15章 解釈
9月初旬、ブラームスコンクールが開催された。

1次審査認定人数は66名だった。

連日、場所を替え客層を替え、演奏したことか功を奏し、貢とミヒャエルは難なく、1次審査を通過した。

セミファイナルに進出したのは23名、内2名が棄権し、セミファイナルに出場するのは、21名。

横浜では貢が1次審査通過したことを郁子と理久、カフェ・モルダウのマスターやカフェの常連などが歓喜に沸いた。

ウィーンではユリウス、マルグリット、エィリッヒ、ミヒャエル、ビアンカやBALの客、サロンの常連、アマデウスの客などが2人の1次審査通過に歓喜した。

セミファイナルの日程は9月7日~8日の2日間、貢は7日、ミヒャエルは8日に出場が決まった。

詩月は貢とミヒャエルが日を分けての出場となり、ホッと胸を撫で下ろした。

ユリウスもマルグリットもエィリッヒも、口にこそ出さなかったが、内心はひと安心していた。

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