遊川くんは我慢ができない⚠



 い、いまのはだれ!?ほんとに遊川くんなの!?


 遊川くんの中には、色っぽい人でも住んでるのかな!?


 私の心臓、ばくはつしそうなんですけど!?


 ……経験値が0のせいで内心大暴れ。


 っていうか。


「か、かみに、キスした……?」


 動揺しすぎて噛みまくる私。経験ないのがバレてしまったけど、そんなの関係ない。


「口にしたら警報が鳴っちゃうかもしれないからね! 頑張って自制したんだよ?」


 元気よく、ハキハキと、堂々と言い放った遊川くん。


 褒めてと言わんばかりの笑顔は、10歳下の弟が浮かべるものとよく似ている。


「スキンシップをしないのは難しいってことはわかったよ……」


 減点とか、警報とか。悪い意味で目立つのとか。


 そういうのは嫌だからちゃんと話し合いをしなきゃって思ったんだけど、結果、よくわかったことが一つ。


「俺、あんまり我慢できないから気をつけてね!」


 ……この部屋の警報が作動するのは、明日かもしれない!


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