この契約結婚、もうお断りしません~半年限定の結婚生活、嫌われ新妻は呪われ侯爵に溺愛される~

 なぜか、先ほどまで朗らかだったルエダ卿の言葉から、冷たい何かを感じる。
 それは、私の気のせいなのかもしれない……。

「それでは、後ほどお迎えに上がります。奥様……」
「ええ、本当にありがとう」
「礼には及びません。奥様をお守りするのが職務です」

 先ほどまでと違う距離感。
 聖女様を前にしているからなのだろうか……。

「ところで、また光魔法を使えるようになったの?」

 二人きりになった途端、開口一番ローザリア様に質問される。

「光魔法……? 残念ながら使えないわ」
「そう、それならいいけれど」
「え?」
「そうそう。図書室を見たいといっていたわね? 何を調べたいの?」

 本当は、ディル様を蝕む呪いについて調べたいと伝えようと思っていた。
 けれど、私の中の何かが伝えない方がいいと言っている気がした。
< 33 / 62 >

この作品をシェア

pagetop