麗しの薔薇



それは、そう────赤瀬組。


日本でトップを争う"恐ろしい(かしら)"を持つ組。
殺しや薬物……人の人生を簡単に狂わす組。


………それは、私も─────



…いや、今は冷静にならないと。


それにしても、失礼だが何も知らないような無能な一般人があんな力の強い赤瀬組に入れる訳ない。


絶対に、一般人が首を突っ込んで良いわけがない裏がある。


「どうしたものか……」


…織宮さんに伝えた所で、組という存在に驚いてもその世界の脅威を知らずに助けて欲しいと言ってくる姿が想像できる。


何せ裏のバーにまで足を運び、誰とも知らぬ情報屋に頼るほどの危険を犯しても息子の心配をする親だ。


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