麗しの薔薇
「っ…本気か、
麗薇───」
「……っ…!!」
天さんから耳に届いたのは"私の名前"。
私の、本名────麗薇。
いつぶりに呼ばれたか分からないその響きに、心臓が波打っているのがわかる。
だけど、お陰でより覚悟が決まる。
「…私、本気です。今、天さんが呼んでくれたように、私は
"赤瀬麗薇" だから。」
────そう、私は3年前まであの恐ろしい場所にいた。
……赤瀬の血を継いだ一人娘として。