秘めたる想いと永遠のバディ
同室の男の子
「じゃあ、ちゃんと頑張るのよ」

母は冷たく告げて去って行き、私はひとりで荷物を寮へ抱えていく。

寮生活は、マッチングシステムで決められた、見知らぬ男子とペアの相部屋か…。

本当にクレイジーな学校だと改めて思う。

精密なマッチングシステムと言われても、人の心なんて、そんな単純なものではないだろう。

あてがわれた部屋のドアを開けると、既に私と同室の男子は着いていた。

紳士的な雰囲気の彼は、

「はじめまして」

そう告げて会釈したので、私も、

「はじめまして…どうぞよろしく」

形式だけの挨拶を返すしか出来なかった。
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