秘めたる想いと永遠のバディ
結婚できない二人
部屋に戻ると、ユキオは、

「何か飲む?」

そう尋ねるから、

「あ、私は気に入りのメーカーのココア、持ってきてるから、それ飲もうかな」

テーブルで向かい合い、ユキオは紅茶味の豆乳を飲んでいる。

「悪いんだけど…僕は、結婚することができない。誰が相手であってもね」

唐突に告げられ、ポカンとする私にユキオは、

「ペアになった相手に迷惑かけられないから、初日に必ず言うって決めてた。僕は、望んでここに来た訳じゃない。結婚できないのに、結婚科に居るのもおかしいだろう?」

「ま、まぁね…。結婚できないって、何でまた?」

先に相手から結婚できないと告げられて、密かに安堵しつつ、彼はもしかして、自分の仲間かと思い、理由を尋ねてみた。
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