秘めたる想いと永遠のバディ
「オリエさんは、都内の人?」

「私は千葉。あと、別にさん付けしなくていいよ」

「了解」

本当のことを言わなければ…早く。

そうでないと、ユキオに迷惑がかかってしまう。

いい人そうだからこそ、尚更、迷惑をかけたくない。

「あのさ、実は僕…」

ユキオは言いかけたものの、周りの目を気にするように、

「やっぱり、部屋に戻ってから言うよ」

何だろう?

しかし、私もここで本当のことを言うわけにはいかないから、部屋に戻ったら白状しよう。

相部屋の人がいい人そうなのは救いとはいえ、やはり重苦しい気持ちは消せやしない。
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