The previous night of the world revolution~P.D.~
「ルレ公か…。ルレ公つえぇもんな。…よし、アリューシャが狙撃してやる!実弾じゃなくて麻酔弾撃てば良いんだろ?」

と、名乗り出るアリューシャ。

アリューシャの狙撃なら、難攻不落のルレイアもどうにか出来るかも。

でも…。 

「アリューシャ、君はルルシーとエペルを止めてくれる?」

「あ?誰だよエペ公って」

「『ブルーローズ・ユニオン』の、セルテリシアの側近の一人だよ」

覚えてないかな。二人いる側近の、男の方。

「ルレイアとミミニア…女の方の側近ね。この二人はシュノが相手をするから。アリューシャはルルシーとエペルを止めて」

「…良いけどさ、ルレ公じゃなくて良いのか?」

「良いよ。ルルシーだって、誰かが止めないといけないからね」

ルレイアに比べれば、ルルシーはまだ取っつきやすいかもしれないけど。

それでもルルシーだって、舐めてかかって良い相手じゃない。

こちらの人員は限られてるんだから、適材適所で対応しないと。

「準幹部組も動員して。アリューシャとシュノの援護を」

「分かりました。すぐに」

ルヴィアに指示をすると、彼はすぐに頷き、他の準幹部達に知らせに行った。

残るは…。 

「…俺はどうする?お前は大人しく引っ込んでいろと言われたら、俺はこっそり部屋から脱出しないといけない訳だが」

と、ルリシヤが言った。
 
引っ込んでいろと言われても、引っ込んでいる気は皆無なんだね。

君らしいよ。

このピンチに、いかに死んだことになっていると言っても、黙って見ていられないと。

分かってる。だから…。

「君は通気孔を通って、ルーチェスとセルテリシアをマークして。何かあったらすぐに抑えられるように」

「了解した」

セルテリシアの護衛をしているとはいえ、ルーチェスだって常識の外にいる存在。

同じく常識の外にいるルリシヤをぶつければ、丁度良いというものだ。

改めて考えてみると、常識の外にいる幹部が多いね。『青薔薇連合会』は。
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