身代わり婚のはずが冷徹御曹司は一途愛を注ぎ貫く
通された二階の部屋は建物の外観のイメージ通り、華美ではないが上品さを感じる壁のホワイトと床の大理石、一点物の有名ブランドの家具が絶妙な位置に配置されている。ここへ来るまでのドアの数からして2LDKの間取りで、アイランドキッチンの他には広々としたコの字型のソファのみのリビングだけでも二十帖はありそうだ。
とにかく無駄がないが、殺風景だとも感じた。
一面に張られた窓の外には同じ高さの建物が見えている。
「あまりいい夜景ではなくて悪いな」
「いいえ、そんな。貴仁さんは……」
つい「高いところ苦手ですもんね」と口走りそうになり、言葉をゴクンと飲み込んだ。それを知っているのは偶然居合わせたあの女性だけ、となっているのだった。言い掛けてしまったため、不自然ではない詞を探して口にする。
「貴仁さんは、その……人の上に立つお方ですから、高いところにお住まいかと思いましたわ。高い場所はお嫌いなのですか?」
うまく知らないふりをできたと思いホッとしたが、彼を見るとなぜか眉根を寄せてこちらをじっと見ている。
「貴仁さん?」
とにかく無駄がないが、殺風景だとも感じた。
一面に張られた窓の外には同じ高さの建物が見えている。
「あまりいい夜景ではなくて悪いな」
「いいえ、そんな。貴仁さんは……」
つい「高いところ苦手ですもんね」と口走りそうになり、言葉をゴクンと飲み込んだ。それを知っているのは偶然居合わせたあの女性だけ、となっているのだった。言い掛けてしまったため、不自然ではない詞を探して口にする。
「貴仁さんは、その……人の上に立つお方ですから、高いところにお住まいかと思いましたわ。高い場所はお嫌いなのですか?」
うまく知らないふりをできたと思いホッとしたが、彼を見るとなぜか眉根を寄せてこちらをじっと見ている。
「貴仁さん?」