俺様社長は純情な田舎娘を溺愛する 〜その後のエピソード〜

「どうする果穂?
そんなに悩ましくても、好きな色とかにすれば良いんじゃないか?」
当の本人は意外と自分の事には無頓着で、
適当な感じが否めない。

「とりあえず、全部ご用意した物を着てもらいましょうか?」
イケメンを着せ替え人形の様に楽しみ出したスタイリスト達は、色めき立ち、
ここにある衣装のどれもを堪能したいと、
ノリノリで時間さえも忘れてしまっている。

「旦那様は何を着ても見栄えがいいから、
どれも似合いますし、どのお色もお薦めです。」
スタイリスト達に聞いても、スタッフに聞いてもこれだと言う意見が出てこない。

「翔さんはどれが好き?」
困りに困って本人の意見を聞いてみる。

「俺に聞いたら果穂が選ぶ意味が無くなっちゃうだろ?」
翔は、果穂のいろいろな表情が見たくてつい意地悪をしてしまう。
眉間に皺まで寄せて悩む果穂が可愛いと、密かに思っている。
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